「翻訳」を研究対象とし、何らかの法則性や史実を見つけたりそこから人や文化について真理を探ったりする分野です。
翻訳では、単なることばの置き換えだけでなく、文化や歴史、状況に即した記号変換をする必要があります。例えば、観光マップのようなものは機能がはっきりしていて翻訳にあたって意味を特定しやすいですが、しかし人のコミュニケーションの大部分はより複雑で、真意を定めるのは容易ではありません。このように、広い意味でのコミュニケーション全体を「翻訳」ととらえ、理論づけていく分野です。
最近では、新しい機械翻訳システム研究、とくに人と人とのコミュニケーションを活性化する「多言語意訳サービス」の研究開発(東工大COI『以心電心』ハピネス共創研究推進機構)にも携わっています。
翻訳学
- Isamu Amir & Kayoko Nohara “The relationship between text and illustrations in a translated science book for children from 19th-century Japan”, New Voices in Translation Studies 12, pp.1-29, 2015.
- 新刊:野原 佳代子『ディスカッションから学ぶ翻訳学 トランスレーション・スタディーズ入門』三省堂 2014.
- 論文出ました!アミール 偉, 野原 佳代子 「異文化コミュニケーターとしての福沢諭吉 : 異文化コミュニケーションの視点から見た科学コミュニケーション」『科学技術コミュニケーション』vol.16, pp. 59-74, 12. 2014.
- 論文出ました!西野 竜太郎,野原 佳代子 「ソフトウェアUI英語のレジスター分析:目標テクスト生成能力の向上に向けて」『翻訳研究への招待』vol.12, pp. 39-60, 10. 2014.
- 論文出ました!アミール 偉,野原 佳代子 「明治初期の科学翻訳における文化的転置について − 福澤諭吉著『訓蒙窮理図解』を中心に −」『翻訳研究への招待』vol.12, pp. 61-82, 10. 2014.