Welcome to STADHI

The future of innovation is hybrid

Science & Technology + Art & Design Hybrid Innovation


STADHI is the successor programme of Creative Flow – STADHIはCreative Flowの後継プログラムです

STADHI is a transdisciplinary research group based at the Tokyo Institute of Technology (Tokyo Tech), Japan, in close collaboration with Central Saint Martins, University of the Arts London, UK. Activities are primarily funded by the World Research Hub Initiative (WRHI), an innovation platform at Tokyo Tech.

The strategy of accepting uncertainty and noise, rethinking the situation, asking new questions and transforming them into energy is the forte of art thinking, and cannot be realized by conventional science and technology alone.

Our research group is creating a new framework to challenge thinking frames, perspectives, and theories currently adopted by researchers. We publish academic publications on specialist transdisciplinary subjects and on the “hybrid” research methodologies employed. We create original artwork and multimedia material from the fusion of art and design with science and technology, and we disseminate processes and findings through events and weekly blog posts.

Upcoming Events

Our latest blogs

2022 未来を創る“Hybrid Innovation” 成果発表シンポジウム

4月14日、大岡山キャンパスの三島ホールにて「HI2022シンポジウム」が開催されました。今年の企業参加メンバー14名が4グループに分かれ、グループプロジェクト「HIプラクティス」の成果を発表しました。またゲスト講師2名による研究紹介と、プログラムの修了証授与式が行われました。 プログラム参加者、各参加企業からのゲスト、HIスタッフ、東工大の研究者や学生たちが出席。HIアシスタントディレクターの鹿又亘平氏が司会を務め、HIディレクターの野原教授によるプログラムの理念と概要説明からスタートしました。 また、書体研究者の朱心茹助教と、交通工学の専門家である花岡伸也教授がプチ講演を行い、まだ確立していない分野で模索すること、異なる専門分野間の協力により視点を変えることでイノベーションが生まれることが語られました。 参加者が体験した「HIプラクティス」は、全10回のHIセッションで学んだ理論や演習の学びを自分のものにし、具体的な企画にまとめあげる実践的な場を提供しています、参加者たちはセッションの途中ででグループに分かれ、用意されたテーマに沿って、架空の企業である設定のもと、新しいイノベーションのアイデアを練り上げていきました。今年は「2035年のプラスチック」というテーマで、潜在的課題(使い捨てプラスチックの廃止など)とデザインによる解決(持続可能な新素材や用途、バイオプラスチックなど)のどちらも表現するよう、参加者に呼びかけました。各グループはそれぞれ、提供された12の企業プロファイルと、2035年までに自社が達成すべきSDGsの中から選択しなければなりません、これによって、各グループが自ら定めた目標の達成に向けて、的確な解決策を導き出すはっきりした「制約」が与えられたわけです。 グループ1は長野県にある農家を利用して、農業用プラスチック材を地域農家が共同で再生・再利用する仕組みを考案しました。対話によって、新たな素材と地域コミュニティの循環システムを創ることでSDGsの中でも「陸の豊かさ」を持続させるビジネスモデルを構築しました。 グループ2は循環型素材で作る都市型カフェファームを考案。バイオプラスチックを使った折り畳み式容器を動物の餌にするサイクルを設計し、カフェビジネスを通して地域コミュニティに働きかけ環境問題を訴える場作りを提案しました。 一方グループ3は、介護施設入居者のウェルビーイングと地域コミュニティの醸成にねらいを定めました。リサイクルされた製品にブロックチェーン技術を使って思い出を載せることで、世代を超えた対話と環境対策のどちらも達成するプロジェクトを立案しました。 グループ4は小学生でも気軽に参加できるリアル e-sportsを立ち上げ、主体的に学ぼうとする学習機会を提供する、新しい教育の形を提案しました。オンラインゲームと3Dプリンターを掛け合わせるとで今までにないゲーム型教育コンテンツとなりました。 どのグループの提案にも深い考察とハイブリッド性があり、半年にわたる東工大での数々の活動や対話からインスピレーションを得た、HI独自のアプローチが見え隠れしています。こうしたアプローチの価値については、驚くほど多くの参加者が言及しましたが、最後にベティ・マレンコ博士のビデオスピーチでも強調されています: 「デザインによって実現した、実験と遊び心の入った学際的構造がここにある」ベティ・マレンコ博士(ロンドン芸術大学CSM(UK)、東工大WRH特任教授 その後、環境・社会理工学院の高田潤一学院長より、HI2022の受講生に修了証が授与されました。閉会の辞の後も、展示作品を囲んでのディスカッションやネットワーキングが続き、その後は場所を変えて打ち上げ、乾杯となりました!HI 2022の参加者は、これでプログラム修了生となりました、栄えあるHI アラムナイ(同窓生)として、2023年の活動にもぜひお立ち寄りください。皆さん、本当におめでとうございます! 手法・昨年のプログラムなど、さらなる情報が欲しい方はこちら: https://www.tse.ens.titech.ac.jp/~deepmode/csm/blog/未来を創るhybrid-innovation/ お問い合わせは事務局へ: ogiuchi.s.aa[@半角に変更してください]m.titech.ac.jp過去のセッション1、セッション2、セッション3、セッション4、セッション5、セッション6、セッション7、セッション8, セッション9, セッション10の記事はこちらです。 The second iteration of Tokyo Tech’s Hybrid Innovation Programme for Industry (HI) culminated with the HI 2022 Symposium on 14th April at Mishima Hall, Ookayama Campus. The in-person event featured presentations on the results of HI Practice undertaken…

Continue Reading 2022 未来を創る“Hybrid Innovation” 成果発表シンポジウム

2022 未来を創る“Hybrid Innovation” ロンドンツアー報告

東工大環境・社会理工学院 産学協働プログラム「未来を創る”Hybrid Innovation” 」プログラム (HI) は、アート、デザイン、サイエンス、エンジニアリングの手法を統合し、革新的なアイデアを生み出すプロセスやツールを体験する全10回のワークショップで構成されています。このプログラムは野原佳代子教授が主宰し、東工大と英国ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーティンズ校(CSM)から広く講師を招聘して運営しています。今回はオプション企画として、5名の参加者がロンドンツアーに参加。クリエイティブディレクターのジョルジョ・サラニ博士とアシスタントディレクターの鹿又康平とともに、ロンドンの文化施設やイノベーションハブを巡り、CSMでのワークショップに参加しました。上記2名が全行程をアテンドし、鹿又が日本語通訳を担当しました。今回の海外視察を通して、ハイブリッド・イノベーションの手法の有効性や、学際的イノベーションの実例を実地で確認することができました。博物館、美術館、現地企業などを訪問し、ただ見学するのみでなく専門家やグループ内での幅広いディスカッションが実現しました。以下、ご報告です。 ロンドン市内の文化拠点への訪問 まず科学博物館からスタート。インタラクティブ・ギャラリーのチームリーダーであるJin Nirwal氏の歓迎を受け、ギャラリーの歴史特に1851年の万国博覧会との関連について説明されました。展示室では、第一次産業革命における技術史や、近代社会の発展において英国(さらに日本とも関連付け)が果たした役割について解説がありました。その後、David Sainsbury’s Galleryにある、ティーンエイジャーが技術者になるための新スペース「Technicians」を、プライベートツアーとして見せていただきました。ここではバーチャル溶接機など、さまざまな製造・技術プロセスをデジタルで体験するとともに、興味のあることやスキルについて回答する「技術者としての将来のキャリア」を確認するテストにもトライすることができました。展示物とのインタラクションは記憶に残る新体験となり、それは参加者のコメントや議論に反映されています。 科学博物館に続い、ウェルカム・ギャラリーを訪問。まずミュージアムガイドにより医学関連の作品が紹介されました。マーク・クインの大型のブロンズ彫刻”Self-Conscious Gene”は、人の病状、アイデンティティ、自己認識の問題に取り組む作品であり大きな存在感を放っています。このギャラリーはアートとサイエンスの密接な歴史的つながりを見事に表現しており、数々のアート作品だけでなく、芸術的な美しさと高度な職人技が光る医療器具や模型も展示されていました。各ギャラリーを十分に見て回った後は、近くにあるヴィクトリア&アルバート美術館に移動し、世界で最も古いミュージアムカフェで昼食をとりました。ウィリアム・モリスやイギリスのアーツ&クラフツ運動によるデザインから、西洋の美術史、日本の民芸品との関係、デザインや装飾に対する美意識の違い(空間畏怖から禅ミニマリズムまで)などについて、とめどなく議論。その後はグループごとに美術館を散策し、コレクションの中からそれぞれが気になる作品を探し出しガイドとともに探求。ラファエル前派やジョン・コンスタブルの絵画、宝飾品や陶磁器のギャラリーは特に注目されました。続いて、市内中心部の主要な建築物を巡る歴史ツアーが行われました。 2日目は、デザインミュージアムの常設展を見学。モダンデザインの歴史的変遷に触れ、日本の文化施設とは異なるナラティブに思いを馳せました。 “デザインミュージアムでみた展示方法に対して、日本がプロダクト自体にフォーカスしているのに対して、それを使う人やそのデザインができる背景に重きを置いているのを見てデザインに対する考え方の違いを学んだ。” HI 2022-23参加者 ケンジントンでの昼食後、一行はイーストロンドンに移動。「空間が私たちを結びつけると信じる探索的建築デザインスタジオ」を自認するスペースラボを訪問しました。クリエイティブ・ストラテジストであるFirst Sukpaiboon氏にスタジオを案内するとともに、都市デザインにおける共同プロジェクトのアプローチ、課題、教訓について詳しく説明していただきました。質疑応答では、イノベーションのアイデアやモデル、クライアントや市民との関わり方の難しさ、分野や業界を超えたプロフェッショナルとの協働、都市や建築プロジェクトにおけるアートやデザインの方法論の価値などについて、熱心に意見が交わされました。スタジオビジットに感謝し、次に一行は鹿又氏の案内で、イースト・ロンドンの文化的ランドマークを探索しました。イースト・ロンドンは、街の中心部や宿泊先のあるウエスト・ロンドンとは異なる歴史と特徴を持つ地域です。ロンドン滞在中は、正規のプログラム外にもオプションで、さらなるギャラリー巡りや夜の音楽会などの文化活動が用意されており、みなさまに楽しんでいただきました。 “Spacelab_の会社訪問にて、コミュニティーデザインの方法を学んだ。デベロッパー案件以外のやり方で市民を中心に活動する際のリーダーシップのあり方など、日本とは異なるプロジェクトの作り方を学んだ。” HI 2022-23参加者 セントラル・セントマーチンズでの独占ツアーとアート・サイエンス実験 3日目は、キングスクロス駅北側に位置するセントラル・セント・マーティンズ美術大学(Central Saint Martins College of Art and Design)を訪問。GoogleやMetaのオフィスがある新地区を散策した後、CSMの国際パートナーシップ責任者であるJosef Wheeler博士による温かい歓迎を受けました。一行は東工大の原正彦教授やCSMの研究者たちと合流し、まずは大学のおしゃれな食堂でコーヒーを飲みながらネットワーキング。その後Wheeler博士が施設を案内、建物の建築デザインの背景や、大学で使用されている教育モデルとの関連性を説明していただきました。見学ツアーでは、ファッション・テキスタイル、セラミック、工業デザイン、版画、デジタルファブリケーションなど、主要なエリアを贅沢に見学することができました。彼らの持つ有名な図書館でも、図書館員に歓迎され「デザインと製造の現在のトレンドを表す、新しく革新的な材料」を所蔵する「材料と製品コレクション」を紹介していただきました。大学での昼食後は、CSMスタッフによる産業界とのコラボレーションの革新的アプローチに関するプレゼンテーションを聴講。また、元学生や在学生たちが、受賞したアート作品やデザインプロジェクトについて発表してくれました。デザインやイノベーションへのアプローチについて、つっこんだ質問をし議論する貴重な機会にもなりました。 “ワークショップではプロジェクトの進め方、リサーチ方法に哲学の要素が多用されていて、自分たちの会社でも利用できる可能性を感じた。” HI 2022-23参加者 午後は、MA Art and Science大学審コースのパスウェイリーダーであるHeather Barnnet氏と、CSMのScientist in Residenceとして滞在中の原正彦教授主導の実験活動に参加しました。科学者、アーティスト、技術者、その他のスタッフらとともに、大学内の生物学実験室”Grow Lab”にて実験。原教授によるショートレクチャーでは、現在の技術の限界を克服するために、計算に対する別のアプローチが必要であることが説明されました。単細胞生物である粘菌は、様々な数学的問題に対して興味深い解決策を示してくれています。「ベストな」解に到達しようとすると時間がかかるのですが、むしろ「平均より良い」くらいの解を生み出す能力は高い。こうした自然科学における「曖昧さ」や「不確実性」の概念は、東工大でのHIセッションでも紹介されているように原教授の研究の焦点となっています。参加者たちはシャーレに粘菌のために餌(ロールドオーツ)と障害物を置き、彼らが時間をかけて一定の方向に成長するパターンをデザイン。こうして粘菌類に向かって課題や問いを投げかけたあと、タイムラプス写真により、彼らの数日間の行動を記録する実験調査活動に参加しました。 “訪問先のクリエイティブ機関の活動全体が「結論に行き着くまでのプロセスの大切さ」を説いている印象を強く受けました。ビジネスにおいても、最終的な成果物だけを重要視するのではなく、限られた時間の中でもプロセスをより深く追求した仕事を行うべきであることを学びました。実りある素晴らしいツアーを企画してくださりありがとうございました。” HI 2022-23参加者 The Hybrid innovation programme for industry (HI) at the…

Continue Reading 2022 未来を創る“Hybrid Innovation” ロンドンツアー報告