2018/6/7 – 6/8
東工大生は朝一で、京都を出発し、金沢で一日を過ごしました。GT生は、それを追う形で、夕方に金沢に到着しました。東工大学生は、金沢21世紀美術館を訪れ、長く続く文化の中に、どのように美術や芸術が溶け込むのか、わかるようでわからない時間を過ごしましたようです。。。何よりも芸術は、楽しむことが大切だと悟ったようです。。
写真 金沢21世紀美術館にて
金沢に先入りした東工大生の一部は、LRT (Light Rail Transit:低底式車両を利用した交通システム)を学びに富山の視察も行いました。富山市はコンパクトシティーの実現に向けて、様々な取り組みを進めていることで広く知られており、LRTはそのための重要なシステムです。一方、金沢市は充実したバス交通で知られており(LRTはなく)、今回も多くの学生がバス1日券を購入して、市内を移動しました。富山市と金沢市は、人口規模も、産業構造も、そして歴史も異なるので、一概には比較できませんが、それぞれにおける交通モードの重みの違いは大変興味深い点でした。
写真 東工大グループ。富山にて、LRTと共に (Photo credit: Mr. Tadaaki Tomikawa)
GT生は、午後、京都から金沢へ、EXサンダーバードでの移動でした。サンダーバードからは、山々をバックに、琵琶湖と田畑の景色を見ることが出来、私は、疲れも忘れて、金沢まで窓の外の景色を楽しみました。
その後、夕方、GT生は東工大生と、金沢駅で合流することが出来ました。私は、東工大生6人と阿部先生と共に金沢の近江町市場で海鮮丼をいただきました。
翌日は朝から、快晴の一日でした。
学生のほとんどはバスの一日乗車券を購入し、近江町市場、長町武家屋敷跡、金沢城、そして茶屋街や現代美術館などを回りました。
写真 金沢城にて (Photo credit: Mr. Tadaaki Tomikawa)
私が行動を共にしたグループは、唯一、バスを利用せず、代わりにシェア自転車で街を回りました。シェア自転車は”まちのり”と呼ばれ、金沢市内の観光所はもちろん、市内全体にまちのり専用の自転車置き場が設置されています。PASMOやSuicaなどのICカードを自転車の鍵として使い、200円で1日中使えます。レンタルとは違うため、一回の使用は30分までとなり、この30分を超えてしまうと、そのたびに200円加算されるというシステムです。
私たちの移動はどれも30分以内のもので、また自転車は停めた場所と違う場所からも利用することが出来、大変便利でした。私達以外の利用者も多く見かけ、需要の高さも感じられました。一緒に行動した学生とは、「道が広い、坂が少ない、人が多すぎない、金沢だからこそうまくいき、使いやすいシステムなのかな」と、シェア自転車の可能性について考えました。市のサステイナビリティを学び、考えていくにあたって、こうした交通手段を実際に体験することは、利用者の目線で考える良いきっかけとなると思います。それと同時に、金沢城や茶屋街など、歴史が金沢の現在のサステナビリティにどう貢献しているのか、学ぶ良い一日となったのではないでしょうか。
まちのり移動の結果:
金沢駅ー(20分)ー兼六園ー(徒歩)ー金沢城ー(10分)ー近江町市場ー(10分)ー東茶屋街ー(3分)ー主計町茶屋街ー(15分)ー武家屋敷跡ー(15分)ー金沢駅
金沢には私を含め、初めての学生がほとんどでした。東京で学ぶ東工大生、またアメリカから来たGT生にとって、金沢はどちらかといえば日本では”田舎”のイメージが強かったようですが、実際に金沢に来ることで、彼らのイメージは少し変わったようです。ある学生は「日本の田舎は、途上国の大都市かそれ以上だ」と、こぼしていました。