行政機関と制度理論について

本日のWoodall教授による行政機関(Administrative Institutions) についての講義では、まず、東工大生とジョージア工科大学(GT)生による5〜6人の混成グループに分かれ、各グループは以下のような「問い」について討論しました。Woodall教授は、それぞれの問題にについて「これらの問題をどのように説明するか」と問いかけをしました。そして、講義の後半において、各グループは討論結果についてを発表しました。

課題

なぜ世界の多くは1日あたり1.25ドル以下で生活をしているのか。
経済体制、植民地支配の名残、地形、倒壊した政府。。。

ーなぜイングランドは産業革命の根源となり、近代資本主義民主主義の発祥地となったのか。
効率化、植民地支配の名残、資本主義から民主主義へ、サービス産業の発達。。。

ー伝統的な日本から、近代的な日本への進化は、どのように説明することが出来るか。
他国からの圧力、近代化、技術の進歩。。。

ー世界経済の動向と、その中で生産部門と労働部門の分割化を説明する要因は何か?
技術の発展、情報通信、グローバル化。。。


写真 グループ別ディスカッションの様子

その後、Woodall教授は以前の講義において触れた持続可能な開発とそれに携わる概念・理論を引用しつつ、ディスカッション中に出てきたトピックについて解説を行い、論点の整理を行いました。

5つの概念
1.近代化論(Modernization and Development (Systems) Theory)
2.文化論(Cultural Theory)
3.世界システム論(巨視的歴史理論)(World Systems Theory / Neo-Marxism)
4.合理理論 (Rational Theory)
5.制度理論 (Institutional Theory)

本日の講義では、主に5つ目の制度理論について、話し合いました。(前回(2018/5/30)の概念・理論についての講義: http://www.tse.ens.titech.ac.jp/~jspsd/2018_decisionmaking/)

Woodall教授は、「いつ、制度に変化が起こるのか?行政機関とは何か?グローバル、国、都道府県、群、市町村、という区別は何を意味するか?」といった制度理論における論点に触れつつ、学生達を積極的に授業に参加させていました。


写真 Woodall教授の講義の様子

 

記録:庄司 (Kanaha Shoji)
2018年5月ジョージア工科大学、環境工学部を卒業。JSPSD2018を研究員として補佐。