Welcome to STADHI

The future of innovation is hybrid

Science & Technology + Art & Design Hybrid Innovation


STADHI is the successor programme of Creative Flow – STADHIはCreative Flowの後継プログラムです

STADHI is a transdisciplinary research group based at the Tokyo Institute of Technology (Tokyo Tech), Japan, in close collaboration with Central Saint Martins, University of the Arts London, UK. Activities are primarily funded by the World Research Hub Initiative (WRHI), an innovation platform at Tokyo Tech.

The strategy of accepting uncertainty and noise, rethinking the situation, asking new questions and transforming them into energy is the forte of art thinking, and cannot be realized by conventional science and technology alone.

Our research group is creating a new framework to challenge thinking frames, perspectives, and theories currently adopted by researchers. We publish academic publications on specialist transdisciplinary subjects and on the “hybrid” research methodologies employed. We create original artwork and multimedia material from the fusion of art and design with science and technology, and we disseminate processes and findings through events and weekly blog posts.

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プロジェクト・ビジョン2022@野原研究室、 始動。

東工大野原研究室では、コンタクトレンズの大手メーカー、クーパービジョン・ジャパンとの新コラボレーションを開始しました。コンタクトレンズ製品の、製造工程が環境に与える影響は少なくありません。使い捨てプラスチックへの依存を減らそうと、世界規模の模索が始まっています。プラスチックは化学的・物理的に弾力性を持ち、何年にもわたり使用可能な素材です。それがマイクロプラスチック(マイクロビーズ、マイクロファイバー)にどのように置き換わっていくかは、科学者、エンジニア、デザイナー、メーカー、消費者全てに関わる問題であり、よりよいソリューションが必要です。産業界を見渡すと、プラスチックをより環境に優しい材料に置き換えていく(または少なくとも使用を減らしていく)方向が一般的です。しかし医薬品やヘルスケア産業では製品を安全に包装することが重要であり、現在ポリプロピレンなど無菌で安価なプラスチックに頼りがちです。使い捨てコンタクトレンズ製品もこれに含まれます。 クーパービジョンは、米国カリフォルニア州のサンモランに本社をおき、世界130カ国で事業を展開するグローバルメーカーです。年間数十億枚のコンタクトレンズを生産・販売し、その有効性と利便性は、コンタクトレンズユーザーに高く評価されています。日本では東京本社の他、7都市に拠点を置いています。コンタクトレンズは高度管理医療機器であることから衛生面を重要視し、レンズは液体に入った状態でポリプロピレン製のブリスターケースに収められ、アルミでフタがされています。環境問題への懸念が高まる中、製品の適切な使用と廃棄へのアプローチを模索し、同社は今年度、野原研究室と、共同企画「プロジェクト・ビジョン2022(PV22)」を開始しました。前期(1・2Q)の研究成果をもとに、後期(3・4Q)は学生による提案を公開発表します。 PV22の目的は、日本におけるコンタクトレンズの包装と廃棄について新しい知見を得、最終的にはデザイン介入を通じて、スペキュラティブ(仮想・思索的)でありながらも実用的な解決策を社会に投げかけることです。この研究は、野原研究室で開発された学際的アプローチを例証するものであり、分野の境界を越えて共同で研究を行う方法論を示す機会でもあります。その意味でこのプロジェクトは研究室活動のコアとなり、学部生、大学院生全員が参画しています。 毎週行われる教員とのディスカッション、クーパービジョンとの定期的な意見交換を通じて、学生は文献調査から問題の定義、手法の選択、データ分析、執筆まで、自分自身のプロジェクトにも役立つ学術的スキルを身につけていきます。また技術的分析、根拠に基づいた報告書など、クライアントの要望に応えるためのコンサルティング業務も体得していきます。 学生たちはまず自主的に調査を行い、最初の発見したことをチームに発表した後、自らの考察を書きました。2022年4月から5月にかけて行われた文献調査では、プラスチック廃棄物問題の地球規模での広がりが指摘され、同時に野原研究室の学生が持つさまざまな興味や背景も浮かび上がってきています。 コンタクトレンズの入ったブリスターケースは、リサイクル可能なポリプロピレン(PP)製ですが、小さいので廃棄物処理プロセスにおいて適切に分別・リサイクルされず、一般廃棄物に混ざって埋め立てられてしまうことがよくあります。レンズ自体は別の種類のプラスチック(シリコーンハイドロゲル)であり、重さは水泡の数分の一しかないため、環境への負荷は小さいように思われがちです。しかし米国での調査では、20%以上のユーザーがレンズを定期的にトイレに捨てていることが判明し(Rolsky et al. 2020)、計算によると 英国だけでも毎年7億5000万個以上のプラスチックレンズが排水溝に流されたり埋められたりしていることになります(Optical Express 2022)。これらのレンズはマイクロプラスチックとなって海を汚染し、海洋生物を危険にさらしています(Chen他 2022)。 こうした問題の重要性にもかかわらず、世間の認知度は低く、レンズを正しくリサイクルしているユーザーはごく少数(本資料では1%未満)であるという調査結果が出ています。さらにコンタクトレンズ専門店が行った調査では、会員6,500人のうち約7割が、空のケースがリサイクル可能であることを知らなかったという結果が出ています(朝日新聞 2019年2月12日)。アイシティのような既存のプロジェクトはこうした問題に取り組んでおり、製造会社による環境持続性への取り組みを証明すべく競い合い、変化を起こし始めています。しかしこの問題は解決されるにはまだ程遠く、野原研究室の学生たちがあらためて取り組むべき、明確かつ重要な課題となっています。 製造プロセスと使用者の行動両方が、環境に影響を与えています。議論において、それらを軽減する上で包装デザインが中心的な役割を持つことを強調する学生もいます。ブリスターの代替デザイン(軽量化、バイオプラスチック製など)や、レンズと包装の適切な廃棄を促すメッセージ(「この製品をリサイクルしてくださってありがとう」など)を組み込んだ包装デザインなど、いくつもの可能性が注目されます。研究者であるYuo and Yoshida (2009)は「ゴミを分別してくださってありがとう」といった感謝のメッセージが、無分別な行動の抑止に有効であることを指摘しています。2名の学生は、タバコのパッケージに添えられたメッセージとの類似性に注目しています。たとえばタバコのパッケージは、ユーザーの行動に影響を与えるパッケージ例として、よく研究されています。個人のライフスタイルを変えることは難しいですが、コンタクトレンズのパッケージに環境に優しいメッセージを添えることで、どのように消費者が持続可能性へ貢献するようになるかについては、研究する価値がありそうです。 リサイクル工学もチームの関心のひとつです。レンズを適切に廃棄するユーザーへのインセンティブや報酬の必要性を主張する学生もいます。東工大融合理工学系の高橋史武准教授が、PETのリサイクルを促進する効果的なデザイン戦略を開発する論文をもとに、PPブリスターのリサイクルに重要な教訓を見出す学生もいました。初期の段階で得られたアイデアとしては、スーパーマーケットなどの公共スペースに専用の回収ボックスを設置する、家庭に回収用の箱や封筒を提供するなどの工夫により、ブリスターのリサイクルの手間を軽減するソリューションが挙げられます。 この問題をめぐって、一般の人々を感化するビジュアル・コミュニケーションの役割についても、先輩学生により指摘されました。使い捨てコンタクトレンズから出るプラスチック廃棄物は、他の活動から出る廃棄物の量に比べれば、取るに足らないものとして見過ごされがちです(Morgan et al. 2003)。使い捨てコンタクトレンズのライフサイクルを具体化して示すことで、マイクロプラスチック汚染についての理解を深めることができます。リサイクル習慣やその他の関連データを視覚的・物理的に表現したインフォグラフィクスを用いることが、ひとつの解決策となるかもしれません(ポジティブな例としてPerpetual Plasticがある Klauss et al. 2021)。またある博士課程の学生は「使い捨てコンタクトレンズの材料の持つ特性と廃棄をめぐる文脈は、データでしかなかったものを実体化し、マイクロプラスチック汚染に関する人々の感覚形成に役立つのは」と考えています。「コンタクトレンズの水泡をどのようにアート作品に変換できるか」「ガベッジ(廃棄物)アートによって、より良い未来を想像させることができるか」、最後に「ゴミをガベッジアートに変えることで、【制御する技術】を【解放する技術】に変えることは可能か」などの問いも挙がっています。 野原研究室の学生たちはこのように、プラスチックと環境問題、そしてクーパービジョン・ジャパンとのコラボにおける取り組みを開始しています。今後、さらに文献を調査し、見えてきている傾向やテーマについて、より深く掘り下げていく予定です。次のステップとしては、クーパービジョンを始めメーカーたちが開発した持続可能ソリューションについて検討し、ブレインストーミングを通して主要な研究課題を決定していきます。その後はグループに分かれ、焦点を絞って専門的な調査を行うことになります。このブログでは、2年間を通じ、プロジェクト・ビジョン2022に関する進捗を定期的に報告してまいります。 参考文献 Charles Rolsky, Varun P. Kelkar, and Rolf U. Halden (2020) Nationwide Mass Inventory and Degradation Assessment of Plastic Contact Lenses in US Wastewater, Environmental…

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未来を創る“Hybrid Innovation” セッション10

東京工業大学とロンドン芸術大学セントラル・セント・マーティンズ校(以下CSM)によるコラボレーションプログラム 未来を創る“Hybrid Innovation”の セッション10を2022年3月8日(火)に開催いたしました。 シリーズのラストになるセッション10では辻本将晴教授を迎え、Hybrid Innovationに必要となるエコシステムの設計エクササイズを行いました。参加企業メンバーは、各チームが最終プロジェクトとして考案中のアイディアをエコシステムに落とし込み、プロジェクトを俯瞰的に見渡すことで、実現可能性、オリジナリティなどの検証を行いました。 “Hybrid Innovation”ではアート思考だけでなく、実践的な最新の経営学も取り入れることで、社会の仕組みとの整合生を見極め、新しい仕組みのあり方を考察しています。 本プログラムでは、企業の皆様に、“Hybrid Innovation”へのプロセス、即ち“マルチコミュニケーション”を体現していただき、それぞれの境界を超え、「知の融合」と「発想転換」を体得していただきます。そして、本プログラムへの参画が各企業様のイノベーション創出に繋がっていくことを目指しています。 プログラム概要 https://www.tse.ens.titech.ac.jp/~deepmode/csm/blog/未来を創るhybrid-innovation/ 対面/オンラインを柔軟に用いたセミナー、ワークショップ、ものづくり、実験、クリエイティブコミュニティ活動など。最終シンポジウムも開催します。 過去のセッションについては以下のリンクからご覧ください。 Session 1, Session 2, Session 3, Session 4, Session 5, Session 6, Session 7, Session 8, Session 9. E-mail : tokyotechxcsm@tse.ens.titech.ac.jp The tenth and final session of the “Hybrid Innovation” collaboration programme between Tokyo Tech and Central Saint Martins College of the Arts London (CSM) was held on Tuesday 8 March 2022. In Session 10, Professor Masaharu…

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