科研・裁判員評議

裁判員評議

平成21年度から、日本で裁判員制度がスタートしました。裁判員とプロの裁判官との間には、法律的知識や経験において大きな差異があるのは明らかですが、裁判の評議では、両者がこの違いを乗り越えて対等に話し合うことが求められています。

本研究はこの問題に着目し、法学、言語学、心理学、工学の分野から知見を持ちより、評議の構成員間で判断の基礎となる情報や枠組み、議論の状況を可視化し共有することがきわめて重要であることを明らかにしました。その上で、コミュニケーション研究の調査結果に依拠し、具体的な評議の進め方(付箋紙法、チャート法、ライブレコーディング、4相のことばの使いわけなど)を提言しました。

三島聡 編 2015 『 裁判員裁判の評議デザイン市民の知が活きる裁判をめざして』日本評論社

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